続・息子SRにとって“良かったのか、悪かったのか!? 今でも不明な中学生の時の出来事
息子SRの貴重(不思議)な山村留学 本格体験
こんにちはノンキーです。
前編からの続きです。
〇〇自然学園からの帰宅後、息子SRはやはり“山村留学に行く”というのです。
私はあまり気乗りがしなかったのですが、本人の気持ちが強く、また妻も反対の意思を見せません。
ということで自然学園へ山村留学をすることに決定しました。
私は本人が希望するのであればこれも良いかなと、軽い気持ちで同意したことは否めません。
実はこの決断が適切であったのかどうか、息子SRの後々の人生に大きく影響したのではないかと、ずっと後になって思えたのでした。
さて、夏休みも終わりを迎え2学期が始まる頃、私は通っていた中学校へ、転校の手続きのお願いに行きました。
当日は校長先生や担任の先生が出てこられ、私から転校の趣旨や転校先の学校の説明しました。
特に問題なく手続きの了承を得られたように記憶しています。
9月の初め我々親子3人は目的地〇〇自然学園へ向けて出発しました。
そうそう前日の夕食は、家族で送別会を催しました。少し湿った雰囲気でしたがみんなで息子SRを励まし、そして元気に送り出そうと!
またまた長時間の道程を経て、〇〇自然学園へ到着です。
園長先生、スタッフの方に迎えられ、部屋への荷物の搬入等が終わって、最後に全員で昼食をとりいよいよ本人はこの学園のメンバーになります。
この昼食の時、妻が少し涙ぐんだのを息子SRが見て、何か心配そうな表情をしていたのを覚えています。
もちろん転入のご挨拶に地元の中学校にも行きました。
ここでも校長先生や関係の方に丁寧に対応していただき、良い印象を受けましたね。
しかし、この学校までの通学距離は自転車で30分位かかりそうです。そして、行きは下り坂で短時間で行けるでしょうが、帰りが大変な気がします。
まず、全通学路は自転車に乗れません。大半は押して帰ることになるでしょう。
自然学園の責任者の方は、“毎日通学をして行けば、かなり根性が養える”と言っていましたね。
(ホームページより引用)
午後私と妻は帰宅の途に着きました。
これからは、息子SRのいない生活が始まります。
当然寂しい気持ちが襲ってくるのですが、何故か同時に少しホッとした気もするのです。
他所に預けて果たして正しい生活が身に付くのだろうか?
友人ができても仲良く付き合えるのだろうか?
心配が絶えません。
時々フッと思い出しては、胸が熱くなります。
ここで、この自然学園には私があまり気に留めていなかった、もう一つのシステムがあるのです。
それは、学園留学というシステム(息子SRの場合は山村留学)です。
どういった趣旨のものなのか概略をご紹介します。
・山村を愛する青少年、都会の生活環境に馴染めない青少年の中から留学希望者を預かり、寄宿舎生活を送る。
・この共同生活や勤労体験を通じて、感謝や思いやりの心を育て自立心と忍耐心を養う。
・社会生活を身につけるため、留学中に町内の企業などへの体験就労もできる。
・学業を目指す青少年には、余暇に通信高校生として学習もできる。
(ホームページより引用)
この学園留学ということで、この〇〇自然学園に来ている子供さんもおられます。
それからの我々家族はというと、日常の生活に戻り、時には息子SRのことを思い出しては、またまたグッと胸の熱くなる日々を送っていました。
日々の様子が分からないと、安心よりも不安感の方が勝りますね。
そしてその不安が的中しました。
ある日、自然学園の責任者の方から電話で、朝から息子SRがいない、見当たらないと言うのです。
当然学校にも行っていません。
とりあえずの報告で、現在も捜索中だというのです。
仕事中でしたが、現地にいないので心配は募るばかりです。
お昼頃、息子SRを発見したとの連絡、良かった、ホッとしました。
聞いてみると、自室の天袋の中に隠れていたというのです。
天袋、何故?
息子SRは一人部屋ではないのです。
もうひとり、男の子Y君が同じ部屋で生活しています。
当然、天袋にいたことは知っていたと思うんですがね。
この子Y君は、山村留学でなく学園留学の子なんです。
もともと不登校気味で、意思が弱く他の影響を受けやすい息子SRが、自ら通学の意欲が薄れていったのでしょうか?
私は、電話でですが責任者の方に、学校は必ず行くようにして欲しいとお願いをしました。
山村留学の目的は、周囲の刺激、ストレスから開放され、ハードル(学校のレベルではありませんよ)を下げた環境で自分のペースを見つけ、友達関係の構築や勉強への意欲が出れば良いなという考えから決めたものです。
それが、天袋に隠れて学校に行っていない!!
これでは本末転倒ですよね。
早速私達両親は、またまた長い道程を〇〇自然学園へ向かって行くのでした。
20数年前のことですが、この頃は「不登校(登校拒否)」の子供は、どんなことが要因で不登校になっているのか分かっていたんでしょうかね。
ましてや、対策などは関係書籍や行政機関などでも適切な説明は無かったように思います。
現在は、発達障害という概念に当てはめて、その症状に合った対応策がマニュアル化されているのでしょうね。
このことは後々触れていくことになるでしょう。
今回は以上です。
次回、続々編を書いていきます。